愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

2021-12-04から1日間の記事一覧

寒施行・寒稽古

野施行や石に置きたる海の幸 富安風生 寒施行北へ流るる野川あり 石田波郷 野施行の餅に檜葉の香うつりつつ 吉本伊智朗 野施行の山影寒きところまで 福永耕二 寒稽古青き畳に擲たる 日野草城 しろじろと月暁けてをり寒稽古 辻岡夏人 門弟の中のわが子や寒稽古…

年湯・晦日蕎麦・冬休

除夜の湯に肌触れ合へり生くるべし 村越化石 病む母の枕頭晦日蕎麦すする 大橋敦子 そば打つてつごもりの陽の午後となり 勝野百合子 冬休とどろに波のひびくなり 久保田万太郎 栴檀の実を碧空に冬休 森田峡生