愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

2022-10-23から1日間の記事一覧

クロノスの舌 富沢赤黄男 薔薇 s28.1〜

「寓意」は常識的であり、「象徴」は非常識である。 俳句の「滑稽」は往々「寓意」の常識性の場を指して居る。が「象徴」はむしろ「痛苦」であり、間隙を辞さぬ烈しい応射である 「寓意」は妥協的であり、「象徴」はむしろ拒否的でさへある。 象徴は間接的な…

俳人格 平畑静塔 馬酔木s26.4

俳人としての人格完成とは、具体的に云ふならば、俳句を通して世に処し、俳句のために生きるといふことである 根源を追ひつめること俳人の生活なのである。さうして高まってゆくのが俳人格といふものなのである。我々には俳句の場として以外の生活はないはず…

「運命に安んずる」高濱虚子「立子へ」より(玉藻)

姉は姉、妹は妹、世上の人は世上の人、皆それぞれの運命がある。運命に安んずるか、安んじないかだ。安んずるとは、境遇から来る幸福を意識することだ。(要約)

俳句カレンダー2022101112

象の背な越えて広場に小鳥来る 藤井圀彦 鶺鴒の早瀬の石に彈みけり 金沢伸展 ふるさとの青空連れて小鳥来る 高橋康代 虫送る火のしんがりに神の闇 百合山真苗 秋の雲よりへら鮒の釣られけり高宮義治 萱の穂の濡れ色風を離さざる 良知悦郎 白山へ一礼をして松…