愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

砺波

短夜やからからと鳴る車井戸 村上鬼城 水口をあけて水澄む青田かな 以下同じ 提灯に風の吹き入る青田かな 南風のそよ吹き渡る青田かな 宵闇に五位の鳴き越す青田かな しののめや青田をわたる南風 白百合のしらしら咲いてそり返る 百合さいて草間の道の夜明か…

袋田の滝

万緑の大きな息の中にあり 中村正幸

稲畑汀子

吉野山闇に沈めて朧の灯 稲畑汀子 又語る夫の遺影に鉦叩 同上 どの部屋も夫ありし日の秋灯 同上 深々と満ちゆけるもの月今宵 同上 空といふ自由鶴舞ひやまざるは 同上 四十代で、父と夫を相次いで亡くし、悲しみの旅にあったときに出会った景色。

川端康成『春景色』

竹林は日光の裏から眺めるのがいいことを彼は発見した。日のあたるおもてから見ては駄目である。

『伊豆の踊子』より

海はいつの間に暮れたのかもしれずにいたが、網代や熱海には灯があった。肌が寒く腹が空いた。私はどんなに親切にされても、それを大変自然に受け居られるような空虚な気持ちであった。明日の朝ばあさんを上野駅まで連れて行って水戸までの切符を買ってやる…

伊豆の踊子

道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追ってきた。

那須雪崩裁判

珍しく、裁判所に報道陣がいると思ったらこれか。

林檎の花

指先の広がってゆく初湯かな 山口誠 どちらともつかぬ返事や着ぶくれて 三木節子 大根引く土の鼓動に合はせつつ 猪上ひろみ 掌に酒湿らせて鍬始 古川邑秋 数へ日の地球儀まはしながら拭く 山口桃 火の色が火の色を呼ぶ野焼かな 日下光代 竹の子の山ごと譲る…

『経済学批判』 カール・マルクス

人間の意識がその存在を規定するのではなく、かえって、人間の社会的存在が、その意識を規定する

同じ写真がぶれるとゴッホの糸杉を思わせて不穏

若葉

真開きに河豚の鰭干す壇之浦 千々和恵美子

ポール・セザンヌ 台所のテーブル(籠のある静物)

川端康成 横光利一への弔辞

国破れてこのかた、一入木枯にさらされる僕の骨は、君という支えさえ奪われて、寒天に砕けるようである

山桜

全長の滝となるまで後退り 白岩敏秀 人はみな優しくなれり冬帽子 中尾公彦 鳥獣の星座組み上げ山眠る 山田佳乃 一弁もみだれず風の夕牡丹 水原秋桜子 鳥籠に鳥の居ぬ日々春深し 徳田千鶴子

桜に鶯?

精神が曇りそうな時は、孤独でいるのがよい 川端康成 「少年」

つくつくしまた問ふ母へまた応ふ 岡崎郁子 捕虫網野の風を追ひ兄を追ひ河野由美 引き返すことなき徑や草蛍 近藤悦子 稲妻や山一斉に立ち上がる 藤田和代 十六夜のしづけさに在る己が影 岩本水霜 糸底の手触り重き夜の秋 須川てる子 手の皺を笑ひ合うては麦酒…

興禪寺

仏生会

ブログとも題材似ている? 三十一文字 世界を切り取る「短歌」の世界

ブログとも題材似ている? 三十一文字 世界を切り取る「短歌」の世界 - 週刊はてなブログ (hatenablog.com) はてなブロガーの短歌 25選 id:ohnosakikoさん あたらしい首輪は軽い 拘束と愛の違いをだれか教えて あたらしい首輪は軽い 拘束と愛の違いをだれか…

賀喜遥香

乃木坂46の4期生。 宇都宮女子高*1の出。 同郷で最も勢いのある人として、個人的に応援している。 でも、写真集は買わない笑 *1:県内屈指の進学校

藤井あかり

百千鳥さへ聞こえなくなる祈り 早産で産まれた子への保育器への願い

ゲーテ

毎日を生きよ。あなたの人生が始まった時のように。

世阿弥

住する所なきを、まづ花と知るべし

「アテネに死す」マックス・フリッシュを読む

アテネに死す https://www.amazon.co.jp/dp/4560042810/ref=cm_sw_r_awdo_2M5EDVXJZGRH180WDW2W オイディプスは自己悲劇的過ぎる。暗夜行路は楽観的すぎる。より具体的であるが、ひとつの典型的な現代人の型としての象徴をつくっての意識の流れてきな書き方…

観潮船渦の形に梶を切る 石井いさお 筑波嶺の二峰相寄る冬日和 矢内修一 めくるめくほどの紺天鷹渡る 横澤放川 子鹿来て旅愁影さす蕨餅 水原秋桜子 白梅のふふむも散るもまた静か 徳田千鶴子 開戦の日ぞ海鳴りを鎮魂歌 岡田貞峰 鷹をとめ天領杉の空ふかし 同…

マックス・フリッシュ

われわれはまさに我々が愛している人間についてこそ、かれがどんな人間かを言うことはできない。われわれはただ、彼を愛するだけである。そしてまさにこの点にこそ、愛が、愛の驚異があるのだ、愛が我々を生あるもののなかに漂わせておく点にこそ

正岡子規の母曰く

毎年よ彼岸の入りに寒いのは

マックス・フリッシュ「アテネに死す」

あるところでマルセルが言った、知ってるかい、死というのは女性なんだ!(テユ・セ・ク・ラ・モール・ヱ・ファム)わたしが彼を見つめると、そして大地も女性なんだ!(ヱ・ラ・テル・ヱ・ファム)そう彼は言った。

西川火尖 第一句集『サーチライト』を読む

『サーチライト』は西川火尖の第一句集。序:石寒太 「炎環」同人。 同著については 「週刊俳句」の石川火尖第一句集『サーチライト』特集に句集評を寄稿したので、下記リンクを参照。 週刊俳句 Haiku Weekly: 第777号 2022年3月13日 (weekly-haiku.blogspot…

水にじむごとく夜が来てヒヤシンス 岡本眸

白鳥帰る

声やはらぐ鷽の日あたる胸毛見て 加藤楸邨 鷽鳴くや山頂きに真昼の日 相馬遷子 頬白や一人の旅の荷がひとつ有働亨 頬白や目つむりて空白となる 森澄雄