愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

秋惜む

わが馬酔木ほの紅ににほひ来て朝なあさなのたぐさなかりけり

 

春暑き午後の光のてりつけて青草の土手に潮みちたたふ 

 

向ふ岸に淡き夕日のさし居りて草に満ちたる潮に下りゆく

 

東みなみの空に浮く雲かがやきて東みなみの風は吹くかも

 

以上 土屋文明
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