2022-12-04 冬の月 写真 短歌 みちのくのやまの出湯に一夜寝てはかなきゆめをわがみたるのみ 小池光 あけつぱなしの手は寂しくてならぬ。青空よ、沁み込め 前田夕暮 明るさに怯むほどなり人声も光を帯びて空を行き来す 伊藤一彦 学徒出陣七十五年後の今日この日の寧けき空に後の月見つ 橋本喜典 ささやかな焚き火へ木屑足すように色鉛筆の香を削りおり 鈴木加成太 この先は瀑布なのだろうスチールの椅子に身を置き話しておれば 中川佐和子