愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

ひかりつよくして切株の雪解かな 大野林火

凧日和流氷湾に押し入りつ 澤田緑生

月いよいよ大空わたる焼野かな 飯田蛇笏

ためらひて梅の下ゆく芝火あり 松本たかし

塞がむと思ひてはまた炉につどふ 馬場移公子

連翹を束ねて垣を繕へる 那須乙郎

北窓をけふ開きたり友を待つ 相馬遷子