愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

「俳句の造型について」金子兜太 昭和32.3及び32.3「俳句」

「造型」は直接結合を切り離し、その中間にー結合者としてー「創る自分」を定置させようとするものなのです。そして、その場合「観念投影」者たちの「自己という人間」の表現に払われた努力と、新興俳句の人達の構成操作の着目の双方が、是非とも引き継がれ統合されていかねばならないのです。さらに付け加えるなら、その「創る自己」のうぬぼれを解消するためにも、リアリスティックな態度が要求される。