2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧
Simply the thing I am shall make me live.
『つむぎうた』は野中亮介の第二句集。「花鶏」主宰、「馬醉木」同人。俳人協会評議員。十五句抄。 遙かより帰るところの涼しくて わだつみや月下に壱岐のひと雫 天の川胸にあるとき言葉美し つまさきに力をこめて巣立ちけり 冬帽を握りしめたる正座かな 薫…
my way of life Is fall'n into the sear,the yellow leaf. 翌朝
And shake the yoke of inauspicious stars From this worldweary flesh.
雪の果はるかに火吹く山を恋ふ 高田蝶衣 女の目のなかにはね、ときどき狼がとおりすぎるんだよ 三島由紀夫
ゆらゆらと地球へしだれ桜かな 松尾隆信 花ふぶく夜の鼓動に眠り得ず 角川春樹 花吹雪すなはち詩歌ふぶきけり 小島健 名月の大きく山を離れけり 三原白鴉 猫の子に登校の列丸くなる 森田千枝子 天の川真夜黒潮とゆれかはす 渡辺恭子
ますぐなるもの地面に生え、 するどき青きもの地面に生え、 凍れる冬をつらぬきて、 そのみどり葉光る朝の空路に、 なみだたれ、 なみだをたれ、 いまはや懴悔をはれる肩の上より、 けぶれる竹の根はひろごり、 するどき青きもの地面に生え。
年新たいつもの道を海に出て 津川絵里子
はりはりとセロファンは鳴り花束の多く行きかふ街に風吹く 横山未来子 樹下に餌を隠す鴉のゆふやみよ言葉かぶせてひとのゆふやみ 小原奈美 口語「た」に代わる短歌における「ぬ」の重用 高良真美 口語の中に投げ込まれた文語の異物感は、発話の自然さを壊し…
ゆき暮れて雨もる宿やいとざくら 与謝蕪村 影は滝空は花なり糸桜 加賀千代女 大雪にうづまつて咲く椿かな 村上鬼城 藪椿しづかに芯のともり居る 吉岡禅寺洞
木蓮に白磁の如き日あるのみ 竹下しづの女 うつうつと雨のはくれむ弁をとづ 臼田亞浪
春雪のとまりし肩をたたきあふ 石橋秀野 淡雪や昼を灯して鏡店 日野草城 ゆふぐれのしづかな雨や水草生ふ 同上 水草生ふひとにわかれて江に来れば 同上 たたずみてやがてかがみぬ水草生ふ 木下夕爾