小さい虹を見ることから、娘のきれいなひそかなところが目にうかんできて追い払えなかった。それを江口は金沢の川沿いの宿で見た。粉雪の降る夜であった。若い江口はきれいさに息を吞み涙が出るほど打たれたものであった。ひそかなところのきれいさがその娘…
鮒鮓や夜の底深き湖の国 伊藤伊那男 平凡を願ふくらしや胡瓜漬 三沢久子 冷し瓜回して水の流れ去る 大串章 冷し西瓜縞目ゆたかに浮びをり 浅井よし子 茄子漬や雲ゆたかにて噴火湾加藤楸邨
夏山に向ひ吸ひ寄せられんとす 清崎敏郎 日もすがら木を伐る響梅雨の山 前田普羅
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