愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

2023-04-30から1日間の記事一覧

若山牧水「比叡と熊野」

釣瓶打ちに打つような、初め無く終わりも無いやるせないその声、光から生れ光の中へ、闇から闇へ消えてゆくような声、筒鳥の声である

初夏 人事

畦塗りてあたらしき野が息づける加藤楸邨 畦塗りのしづかな息も塗りこめて池田崇 田搔波きらめき居しが夜となりぬ 米沢吾亦紅 次の田へ瀬をかちわたり田掻馬 原柯城 苗代に一樹の蔭を濃くとどむ阿波野青畝 苗代の二枚つづける緑かな 松本たかし 早乙女の母を…