2024-11-12 鈴木晴香 短歌 自転車の後ろに乗ってこの街の右側だけを知っていた夏 年輪の外側に立つわたしたち未来の蜘蛛や蜻蛉にであう 落ちないでいる岩と落ちてしまう岩どちらも君のようだと思う 火照る顔ふたつを窓に映しつつケーブルカーで夜へと下りる 木下龍也