愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

2024-02-03から1日間の記事一覧

恵方巻

はりはりとセロファンは鳴り花束の多く行きかふ街に風吹く 横山未来子 樹下に餌を隠す鴉のゆふやみよ言葉かぶせてひとのゆふやみ 小原奈美 口語「た」に代わる短歌における「ぬ」の重用 高良真美 口語の中に投げ込まれた文語の異物感は、発話の自然さを壊し…

年の豆

ゆき暮れて雨もる宿やいとざくら 与謝蕪村 影は滝空は花なり糸桜 加賀千代女 大雪にうづまつて咲く椿かな 村上鬼城 藪椿しづかに芯のともり居る 吉岡禅寺洞

水仙

木蓮に白磁の如き日あるのみ 竹下しづの女 うつうつと雨のはくれむ弁をとづ 臼田亞浪