愛ね、暗いね。

あるいは小さな夜の曲

マックス・フリッシュ

われわれはまさに我々が愛している人間についてこそ、かれがどんな人間かを言うことはできない。われわれはただ、彼を愛するだけである。そしてまさにこの点にこそ、愛が、愛の驚異があるのだ、愛が我々を生あるもののなかに漂わせておく点にこそ